小学生の頃、昆虫少年だった自分は今の寒い時期でも室内で遊ばず相変わらず外で泥だらけになって遊んでいた。
とは言うもののこの時期、昆虫採集できるターゲットはほとんどないので、ジグモ(地蜘蛛)採りを何人かの仲間でやっていた。
ジグモの巣は壁とか木の根っこから土の中へ細長い袋状に作られているので、地面にでている部分を指で摘んで土の中からその巣を引っぱり出す。するとその巣の袋の底の部分にジグモが入っている。
しかし巣を引っ張り出すときに、力加減をうまくしないと大抵の巣は引っ張り出す途中で切れてしまい、巣の一番底にいるジグモを採集することができない。
ジグモが大きければ大きいほどその袋状の巣も大きく、ジグモの重みかどうかわからないが、なぜか大物ほど巣はちぎれやすく採り逃がすことが多い。それだけに大物を引きずり出した時はちょっとした感動だった。ジグモは体長が3センチから1センチくらいの小豆色をした蜘蛛で別に採集して飼育するわけではないが、その採集が面白かったので、当時けっこうハマっていた。
今、都内では地面が露出している場所がなくなり、ジグモの巣を見かけることも少なくなった。
こんなことして遊ぶ子供たちは、今はもういないだろうなぁ…。